無とは何もないこと

総てがないのではなく「無」という状態があることずら

『日向坂で会いましょう』がつまらなくなったよなあという話

最近(ここ1年くらい?)、日向坂で会いましょうの文句ばっか言ってるなあと思ったのでブログにまとめてみます。

そもそも、2018年に『22/7計算中』にハマって、制作会社が同じケイマックスソニーミュージックのアイドルな坂道グループのバラエティがあるということで見始めたのが坂道グループを知った入口でした。当時の坂道グループへの知識は欅坂46のMVをちょっとYouTubeで見たとか『フリージ』のラブドバイに出てる若月佑美さんが元乃木坂46だということくらいで、当然けやき坂46は存在すら知らないレベルでした。

そうやって見始めたのですが、『乃木坂工事中』『欅って、書けない?』『ひらがな推し』の3番組で比較するならぶっちぎりで『ひらがな推し』が面白かったと思います。当時は間違いなく『22/7計算中』に匹敵するくらい楽しみにしていました。

オードリーがキン肉マンハラスメントをした結果30分まるごとキン肉マンの回になるのは『ひらがな推し』を代表すると言ってもいい傑作回でしょう。

『日向坂で会いましょう』になってからも「BBQロケ」「宮崎ロケ」のロケ企画は非常に面白かったですし、なぜか一時期野球ネタを連発していたのも変な番組としてのあり方として非常に良かったと思います。

ただ、2020年に入ったあたりから噛み合わないなあという感触が出てくるようになりました。

2019年後半くらいから「『日向坂で会いましょう』はアイドル番組の域を超えている」「日向坂はお笑いにストイックだ」といった声が出るようになっていました。そういう声は別にいいんですが、ひなあいという番組全体がその声の方向にばかり伸ばしていくようになった印象があります。ハッキリ言ってしまうと企画がつまらなくなった。

最近のひなあいで「王道アイドル番組を目指すべく~」というナレーションがありますが、これが本当に良くない。アニメ『IDOLY PRIDE』が #これはただのアイドルアニメではない とキャッチコピーをつけて放送前も放送中もかなりネタにされてたのを彷彿させます。

『がな推し』や初期の『ひなあい』は「アイドル番組として尖っていて最高に面白いバラエティ番組」でした。アイドル番組としてメンバーの個性を研ぎ澄ましてこそ真に面白いバラエティ番組になっているのだと思います。アイドル番組であることとバラエティ番組であることは不可分なはずなのです。そこを分断するような番組づくりがなされているのが非常に良くないです。

トーク企画で考えてみると『がな推し』では「スナック眞緒」という飛び道具のような回が存在していました。ひなあいで最近やっている「盛ってるで」と比べても1週で3人にだけフォーカスしつつ井口眞緒のゴリ押しトークを出してくる『がな推し』の頃のほうが尖っていたかなという印象があります。まあ、「盛ってるで」はアイドル番組らしくメンバーのトークを聞ける回として安定しているのでこれは良いと思います。マイルール企画も良かったですね。アイドル番組として面白い回なのに「#王道アイドル番組」がトレンド入りして「こんなアイドル番組ありえないwww」みたいな感想が並んでいると残念な気持ちは拭えないです。

問題はそれ以外の企画の方にあります。「1,2人が前に出て"おもしろ"をやってワチャワチャ」という流れがあまりにもマンネリ化してしまっています。「元気田支店長」・「タルタルチキン!」などの名台詞が生まれる土壌こそがアイドル番組としての魅力だと思うのですが、現状のひなあいはメンバーの個性を打ち消した画一的な笑いを目指しているように見えます。『がな推し』の頃はアイドル番組だからこそできる攻め方が面白かったと思うので、その強みが消えてしまっているように感じます。

田中卓志とお笑いをやる回だろうがアイドル番組はできるはずなんですよ。「王道アイドル番組は一旦休憩!」なんていうしょうもないナレーションは本当にやめてほしい。

『ひらがな推し』でやってたんだからできるスタッフ、できるメンバー、できるオードリーだと思います。最近だと5分クッキングは良かったです。料理企画はメンバー個人にフォーカスしつつ面白もある良企画でした。なんだかんだ言ってもアイドル番組の鉄板企画ですね。初期のようにアイドル番組としてもバラエティ番組としてもガンガン攻めていってほしいものです。