白矢印は通常のワームホールでの移動。
黄色は超次元空間はループのない一方通行*1 になっているので移動先を黄色矢印で記載しています。
超次元空間の遷移図
『屋根裏のラジャー』の原作『ぼくが消えないうちに』を読んだ。読むと『屋根裏のラジャー』での疑問の多くが氷解する内容だった。イギリスで賞を取るだけの作品だ。
「イマジナリ」という名称は『屋根裏』のもので『消えないうちに』では「見えないお友だち」という名称。見えないお友だちは子供の頃だけの不安定な存在であるのがきちんと描写されているのは非常に重要。『消えないうちに』では「不安定な存在が具現化した存在」というトイ・ストーリー的な要素が強い。
『屋根裏』冒頭のこれがないだけで話の飲み込みやすさが全然違う。非常に重要な点としてラジャーが見るのはアマンダだけなのだから観客に語りかけてくる『屋根裏』冒頭のモノローグはテーマに対して存在が矛盾している。
邦訳版でもレイゾウコという名前だが「レイゾウコおぼえてる?」「冷蔵庫?」というやりとりでしか意味を成してないのでもっと意訳した名前のほうが良かったのではないか
『屋根裏』と異なり電話の時点でうっすら思い出してる描写が入るのが偉すぎる。レイゾウコの方にも何かを待っている伏線がある。偉すぎ。
母親が外出するときにベビーシッターを呼ぶくだりがある。調べたところによると、イギリスでは小学生に留守番させないためにベビーシッター(高校生や大学生のバイトが多いらしく作中でもそう描写されている)を雇うという。日本人の観客に出すには複雑すぎるので『屋根裏』が自営業の家のバイトの子という改変をしたのは賢明だと思う。『屋根裏』の改変は必要なものを削っていたり混乱を招く蛇足だったりが多いが、ここについては文句のない改変だ。
ちなみにやってきたバイトの名前がマリゴールド、愛称はゴールディ。ゴール・D・ロジャーすぎる。
凄い。『屋根裏』と違って戦闘にロジックが存在している。停電が復旧したので黒髪が撤退するくだりは『屋根裏』でもそう解釈できるといえばできるのだがきちんと描写されるだけで非常に飲み込みやすい。
その後にアマンダが母親に信じてもらえないのとラジャーがアマンダにあしらわれる対比なども良く出来てる。
意外にも原作通りだった。でも『消えないうちに』ではイマジナリのルールも曖昧だからどういうこと?とはなりづらかった。これは小説とアニメのメディアの違いの方が大きい気がする。気の利くアニメなら救急車に乗れないラジャーを描写するだろう。
ジンザンが「アマンダが死んでたらラジャーはとっく消えてる」と断言しているところでビックリ。『屋根裏』のどう考えても死んでない作劇でアマンダが死んだんだとなる展開に驚愕していたので信じられない改変だ。
見えない友だち(『屋根裏』ではイマジナリ)が図書館にいるのは同じ。だが、違いも少なくない。
『屋根裏』のカバは『消えないうちに』だと恐竜だった。恐竜にすると絵面がトイ・ストーリーすぎるということだろうか。
ピカソやベートーヴェンのイマジナリは完全にオリジナル。原作の上品な感じからして「大成した作家は子供の頃から凄かった」という下品な出し方するわけがないので案の定である。
『屋根裏』では図書館が世界の色々な都市に姿を変えるが『消えないうちに』ではそんなことはない。キャンプファイヤーだって図書館の中で開催される。実在しない炎だから本が燃えることもないのだという。
別に変えたからわからなくなったということではないのだが、「世界の観光地でキャンプファイヤーをしている絵面」と「図書館でキャンプファイヤーしている絵面」のどちらがよりアニメとして面白い絵面だろうか。原作通り図書館の中でキャンプファイヤーしたほうがワクワクすると思うのだが。
バンティング以外の都市伝説や怪談が披露される。バンティング以外の怪しい話が提示されてそういうレベルの与太話と思われてることがわかる。そもそも『屋根裏』のイマジナリたちもバンティングを信じていないはずなのに名前を聞いて戦慄するのはおかしい。
『消えないうちに』の見えない友だちは物理干渉するとポルターガイストになるから自粛しているのであって物理干渉できる。『屋根裏』は物理干渉できないと言ってたのに終盤でアマンダたちを物理攻撃するからどういうこと?となるので全く必要ないルールだ。
バンティングがエミリーを捕食する!!!!!!
『屋根裏』でも屈指の意味不明な迷シーン、バンティングが「想像は現実に勝てない」と訳のわからんことを言いながらエミリーを射殺してするところが完全にオリジナル要素だったのだ。
『消えないうちに』だとエミリーを食って「うまかった」と言っている。非常にわかりやすい展開だ。エミリーは本来バンティングの脅威を示すために食われる存在だったのである。
「食われて消え去ってしまったからみんな忘れてしまう」というロジックもわかりやすい。ジンザンと合流するのが捕食後なのでジンザンが覚えていないのも自然だ。あらゆる謎が氷解していく重要なシーンである。
バンティングがイマジナリを食う場面はアニメでやったほうがよりショックが大きいだろう。捕食はダメだが射殺は良いという基準なら謎すぎる。
『消えないうちに』ではキャプテン・ジョンは出てこない。ジョンくんは出てくるのだが友だちになりそこねている。ちなみに、他の子供の友だちになることについては「想像力がそれほど強くない子の友だちになりにいく」ということで何をしているのかが明示されている。
なので、アマンダの友だちのジュリアの友だちになるのが最初の仕事である。
そこでアマンダの友だちだと自己紹介。ジュリアは「アマンダの友だちのロジャーは男の子だった」と言い、ここであたらしい友だちである女の子ベロニカに姿が書き換えられたことに気付く。
姿は女の子になった『屋根裏』と異なり自分がラジャーであるという自覚はハッキリもっている。なんでここで逆張りしたんだよ。
『屋根裏』では1日限定の友だちだが『消えないうちに』では無期雇用らしい。友だちだと思われているあいだは友だちでいられるようだ。
『消えないうちに』のラジャーはジュリアに迷惑をかけるしそれが展開として意味を成す。幽霊を見て怯えるジュリアを児童精神科に連れて行く車に乗って病院にたどり着く。論理的でよくできた作品だ。『屋根裏』のラジャーは救急車で移動するからジュリアと関わる意味が特にない。なんだったんだ。
『屋根裏』で小雪が閉じ込められて消えかけるところがなんやねんという感じだったが、『消えないうちに』で消えかけたラジャー(ベロニカ)が消えかけて身体が柔らかくなっているのを利用して小窓から脱出するシーンを踏まえているようだ。
あれが「アマンダが無意識に想像した想像力の産物」だと『屋根裏』でわかった人がどれだけいるだろうか。ラジャーに樹を生やす想像するアマンダの回想させるべきだろう。自分は「生命力の暗示……にしては不自然だな……」となっていた。
「アマンダが思い出したことでベロニカからラジャーになる」という描写が戦闘に影響してるの偉すぎる。アマンダの想像力が戦闘に描写されるのも偉すぎる。『消えないうちに』では見えない友だちが鏡を通すと見えることがある描写が何度かあったが、レイゾウコが鏡から出てくる伏線だったのか。そしてバンティングのとどめ。レイゾウコが黒髪を突き飛ばしてラジャーを食おうとしていたところに黒髪が入る。まあ無理があるといえばあるのだが、バンティングは味を堪能するため目を閉じていると説明するところが偉すぎる。何もかも偉い。
『屋根裏』スタッフはジョジョの奇妙な冒険とか読んで勉強したほうが良いと思っていたが原作ではきちんと描写できているのだった。
『消えないうちに』は「ママもレイゾウコをしばらく見えてたけどまた忘れてしまった。アマンダもラジャーを忘れてしまうのかもしれないけれど今はまだ一緒にいよう」というエピローグになっている。『屋根裏』で劇的なラジャーとアマンダの別れを示唆したのと対照的だ。アマンダは交通事故で昏睡してたのだから劇的な変化があるわけがないのだし、イマジナリーフレンドについて描くなら劇的な変化であるべきではないだろう。
公開直前に公開されたプロデューサー(脚本も書いている)インタビューを読むとわかる。
ストーリー、キャラクターを形作る上では、「ロジカルに作ったら失敗する」という思いもあった。
「子供の想像、人間の想像って、本当はナンセンスです。だから、脚本上は明快な理由があっても、ナンセンスの領域を残すべく作る必要がある。あえて、見てくれる皆さんが思いをはせる余地が残るように。説明をしなくても、子供は分かっているし、分からなかったとしても感じているんですよね。『屋根裏のラジャー』を試写で見た中にも『理由は分からないけど涙があふれた』という感想を持たれる方もいました。韻文と散文の間にあるような映画、脚本段階では明快にそういう意図をもって構築していきました」
『消えないうちに』が非常にロジカルに作劇しているのに、「ロジカルに作ったら失敗する」という謎の信念で脚本を書いたらそりゃあロクなものにならないだろう。
バンティングが設定から矛盾する「想像は現実に勝てない」と言い放つのもなんかシリアスな雰囲気を出すためだし、ラジャーが心までベロニカに書き換えられそうになるのもなんとなく原作と変えてみたのではないか。ロジカルに作ってはならないと思って作ってるのだから論理破綻を起こしてめちゃくちゃな脚本になっているのは想定通りということなのであった。
クソ映画だと思ってたらクライマックスでまさかの大逆転!!!
以下、ネタバレだらけの感想です。
まず、公式サイトや紹介記事にある簡単な設定について記しておく。ラジャーは想像力豊かな子供が生み出す「イマジナリ」というイマジナリーフレンドな存在であり、その想像をしたのがアマンダという女の子である。そして、イマジナリは子供が成長するにつれて忘れ去られ消えていく存在であり、他の人から見ることはできない。
もうこの時点で嫌い。子供にしか想像力がないなら大人が作る物語なんか見る価値ないということだろう。この映画の脚本だって本来は子供が書いたほうが良かったのでは?
「子供にしかない想像力」というのは大人になるのは価値の損失と言ってるに等しいわけで本当にくだらない。大人だって想像力を持っているのだ。ラジャーがしょっちゅうロジャーと呼ばれるのも皮肉だ。海賊王ゴールド・ロジャーの言葉は人々を海へ駆り立て、男たちは夢を追い続ける。黄金郷は空にあるし限りない大地(フェアリーヴァース)にたどり着くことだってできるのである。
想像力を子供だけのものにするのは想像力が貧困な人間の発想でしかない。大人になることをつまらないと子供に言い聞かせながら育てるのは子供の成長を否定することなんじゃないのか。
終盤ではアマンダの母親リジーがイマジナリを思い出し、ラジャーたちが見えるようになる。
じゃあ最初から大人と子供とかいう話にすんじゃねえよ。なんだったんだよここまでの話は。
もうこの時点でゲンナリし尽くしているのでどうでもいいといえばどうでもいいのだが、「他の人から見ることはできないんじゃなかったっけ?」という疑問も湧く。少なくともラジャーは同級生からも見えない存在だったはずだし、その同級生の元にイマジナリが現れているので根本的に描写が矛盾している。
このように映画のテーマは明らかに「想像力」である。
「見たこともない鳥、見たこともない花、見たこともない風、見たこともない夜、そんなステキなもの見たことある?」というラジャーのモノローグで囲んだ物語のくせにアニメ的な表現がジブリすぎる。どこかで見たような絵面のアニメが見たこともない景色を語るなんと滑稽なことか。
創造主(想像主?)がいなくなったイマジナリは基本的に消えるのだが、いろいろあって図書館に住んでいるイマジナリがいる。「イマジナリは本のなかの空想で活躍できる」という理屈で図書館が重要な位置づけになっているのだが、本を書いてるのは大人なんじゃないんですかね……。
そんな図書館にいるのがピカソのイマジナリだとかベートーヴェン(ピカソは名指しだったがベートーヴェンは「耳の不自由な音楽家」呼びだった)のイマジナリだとかがいて凄いでしょうと見せてくる。ピカソやベートーヴェンの権威で箔付けしてるのが下品すぎてゲンナリ。
ちなみに、図書館のシーンで今日は何曜日だとか言ってるシーンで何言ってるのか全くわからなかったのだがなんだったんだろう。
ラジャーがアマンダの友達を利用しようとするところがあるのだが、イマジナリは相手になる子供が求める役割を果たさなければならない都合でバレエ少女に書き換えられそうになってしまう。その筋の人が見たら絶賛する描写だったと思う。個人的にはニアミスくらいの位置づけなのだがわかるよという感じだった。
イマジナリというのはジョジョのスタンドのごとく個人と一対一対応するような存在であると思ってたので、他の子供のところに行くのっておかしくないか?
ちなみに、中盤のヒロインであるエミリ役の仲里依紗の声がキキの頃の高山みなみに激似。時をかける少女のときとは比べ物にならないくらい似てる。
「想像力を失いたくなくて他の子供のイマジナリを喰らって、イマジナリを喰らい続ける化け物になってしまった」みたいなのが悪役(CV. イッセー尾形)なのだが、イマジナリを喰らうために付け狙うのが変質者みたいでそういう怖さであるべきじゃなくないかと思った。もっと妖怪的・悪霊的な存在だったほうが物語に調和するように思う。
また、イマジナリを狙うと言いながら最終決戦では人間であるアマンダを攻撃したりして何したいのか全くわからない。
この悪役は黒髪の少女のイマジナリを引き連れているのだが、あまり背景は描写されていない。イマジナリというよりスタンド能力だと思ったほうがしっくりくる。
予告でも言っている「想像が決して勝てないものがあるんだ。現実だ」というセリフ、この設定の敵から出るのっておかしくない?
黒髪の少女のイマジナリがラジャーを連れ去ろうとしているカットの次にラジャーが一緒にいて「?」となる。会話によると、連れ去られはしなかったらしい。なんでやねん。ちなみに、黒髪の少女に捕まってるのに次のカットでいつの間にか抜けていることはもう一度あった。
次におかしなカットはアマンダが救急搬送されてるところだろう。ロジャーは救急車に乗らず見送ってアマンダと離れ離れになってしまったとなる。こいつ、なんで救急車に乗り込んでないの?おかしくない?
最終決戦ではイッセー尾形がアマンダの病室に来る。完全に不審者なので言い争いとかしてないでさっさと医者を呼ぶべきである。
しかし、ここまでに書いたことなど些細なことだ。
イッセー尾形の悪役は執拗にラジャーを食べようとする(どうやらラジャーは食べ頃らしい)。そして最終決戦でラジャーを食べようとするがラジャーに避けられ、黒髪の少女のイマジナリがイッセー尾形に食われに行く(意味が分からないのだが実際そういう描写だ)。ここで発するセリフが完璧なのである。
「私は遂に食べた!なんと格別な……!しかし…フレッシュというよりまるで腐ったような……これが……現実!!??」
順序は違うかもしれないが、このようなセリフだった。この映画を見てるときの自分の気持ちを100%代弁してくれていて最高すぎる。あまりに自分の気持ちとシンクロしすぎていて笑ってしまった。
この最期のセリフだけで十分な満足が得られる最高の映画である。『屋根裏のラジャー』は必見です。
行きは東海汽船のフェリー橘丸(1万円弱)、帰りはANAのトクたびマイルで片道3000マイルでした。
伊豆諸島は2018年の伊豆大島以来2度目です。
22:30に竹芝を出発して翌朝9:00に八丈島に到着するので旅行のスケジュールを非常に立てやすいです。ちなみに八丈島空港に羽田行き17時発の便などあるので日帰り旅行も可能です。
出港に合わせて睡眠導入剤を飲んで2等船室で爆睡します。出発時には地上波が映るので金曜ロードショーの『葬送のフリーレン』が映りました。
5時頃に三宅島・三池港に到着。到着時はまだ暗く、出発時には明るくなっている絶妙な時期でした(訪問日は9/30)。
6時前に御蔵島に到着。御蔵島は就航率が低いらしいですが、港に防波堤がないのでさもありなんという印象です。
9時前に東の底土港に入港。八丈富士と三原山でひょうたん型の島であることがよくわかります。山を同時に見るなら船上からがベストでしょう。
海の状況次第では西側の八重根港に入ることもあるそうですが八重根港周辺には商店などがないので底土港で良かったです。
ちょうどスマートモビリティの実証実験が始まった直後の訪問だったのでフル活用することにしました。
坂下地域の移動は電動スクーターサービス・シェアロを活用しました(要原付免許)。坂上地域には行かないようにとあります。実際、トルクもバッテリーも足りないですね。アクセルが右手なので意外と疲れます。
料金は200円/15分または2000円/24時間です。2.5時間経った時点で自動的に後者のプランになります。
八丈島は江戸時代には流刑地とされ多くの罪人が流されたのですが、その第一号が関ヶ原で負けた宇喜多秀家です。ということで宇喜多秀家関連のものがいくつか。
観光案内所の近くにスーパーマーケットがあり、その隣にカフェがありました。そこで島に着いて最初の食事のソフトクリーム。明日葉ミックスにしました。
昼食は厨という食事処へ。島のものを使った「おまかせ御膳」と島寿司を食しました。いかにも観光客向けの店といった感じでありがたい。
八重根港に近い南原千畳敷にて。ゴツゴツしてて良いですね。滝川みうが好きそうな岩かも。
奥に見えるのは八丈小島。現在は無人島なので上陸するにはチャーター船などが必要です。
ざっと坂下を回ったので坂上の温泉に行きます。ちなみに、三原山と八丈富士の間の低地にある三根(底土港側)と大賀郷(八重根港側)を坂下、三原山方面に登ったところにある樫立・中之郷・末吉を坂上と呼びます。
島の温泉はすべて坂上にあるのでシェアロでは行けません。バスパという2日間バス乗り放題・温泉入り放題のチケットがあるのでそれを買いました。
さて、バスで大賀郷から樫立へ向かっているときに横間道路・大坂トンネルというところを通るのですが、ここからの景色が絶景です。
本当に凄い。巨大な陸橋を下から見ても凄いし風景を見ても良い。西に面しているので帰りには夕日が見られてもう最高でしたね。
最初の目的地「みはらしの湯」へ。温泉の質も景色も良いのでトリップアドバイザーで日本2位を取るだけはありますね。
みはらしの湯から海岸に向けて一気に坂を下ると港の近くに洞輪沢温泉があります。坂の途中ではドコモが圏外になりました。
洞輪沢温泉は無料で入ることができます。漁やダイビングの後に入れる感じでしょうかね。
とんでもない坂だったので歩いて登りたくないと思って実証実験中のAIデマンドタクシーで次の目的地「裏見ヶ滝」へ。タクシーでは「大坂トンネルは坂下と坂上が物々交換のために『逢ふ坂』だった」といった話を聞きました。
裏見ヶ滝はその名の通り裏から滝を見れます。熱帯ぶった植生になったことのほうが気になるかも。
裏見ヶ滝へ行く途中に為朝神社石宮という流人の石工が作った石宮があります。とんでもなく急なほとんど崖と言っていい階段の上にあり、降りるときは這いつくばって降りることに。雨のときには滑落の危険があるので絶対に登ってはいけないですね。
裏見ヶ滝の近くには裏見ヶ滝温泉があります。露天で男女混浴なので水着必須です。併設の脱衣所はよくわからない虫がたくさんいました。
裏見ヶ滝から坂をくだると2つ温泉があります。さらにもう一軒コロナ禍で休業してるので中之郷は温泉密集地帯です。
時間の都合でやすらぎの湯はパスして「足湯きらめき」へ。景色も素晴らしく時間があるなら30分くらい入っていたいところでした。
シェアロで足湯きらめきまで来ていた人がいたけど戻れたのだろうか。
島にはもう一軒、樫立に「ふれあいの湯」があり、それは翌日行きました。
足を付ける程度で海水浴はしてないですが海水浴場もいくつか回ってます。
八丈島の海水浴場は海辺を消波ブロックで囲って階段を設置したものが多く、金網の階段からそのまま海に入っていきます。
底土海水浴場だけは浜がありますが本土から持ってきたものだとか。
地酒とか諸々。食べるのに忙しくてあんまり良い写真撮れてなかったですね。
さらにそのあと島のスナックで島の人や工事の人(徳島から来てるとのこと)と話してベロベロに泥酔してホテルへ戻りロビーで爆睡。写真がないのでここに書くことはあまりないですが……
泊まった宿は「今日も嫌がらせ弁当」という映画のロケ地らしいです。
2日目は植物公園をメインにしました。
植物公園だけど動物の「キョン」もいます。『夏色キセキ』の八丈島回でも登場しています。
八丈島空港から羽田に帰ります。空港のレストランで明日葉そばを昼食に。保安検査が信じられないくらい混雑していて20分前の期限も全然守られてなかったのですが、出発は定刻通りでした。他の便はないですからね。
売店で買ったブッセと明日葉茶でデザートです。明日葉茶は結構クセになる感覚ありますね。
1時間で羽田に着きますがドリンクサービスもありました。
2023/08/04-07にかけて台湾旅行しました。4日間に及んでいますが、行きは4日(金)の夜に成田を出て桃園到着は深夜1時(日本時間では2時)、帰りは7日(月)深夜に出発して早朝に到着という週末旅行です。
22:15 成田空港発の Peach 便で出発です。「22時に成田」は意外と余裕がなく、仕事をささっと切り上げて移動する必要がありました。
台風6号の影響で3, 4日にかけて欠航が相次いだのですが、この日は無事飛びました。
ただ、到着時点では土砂降りで強風域にも入ってました。
深夜1時ということで Uber を使って桃園市中心街のホテルへ移動。Uber を待っていると白タクの人が話しかけてきたけどああいう人についていってはいけない。
出発前にパン一個しか食べなかったのでホテル近くのコンビニへ夜食を購入しに外出。最初はセブンイレブンに入ったのですが、隣の全家(FamilyMart)の方が充実してました。台湾では全体的にファミマの方が小綺麗でセブンはちょっとボロっちい印象でした。
コンビニではクレジットカードはVISA・Master ともに使えませんでした。LINE Pay も日本のものとは互換性がないようで使えません。現金払いでした。
ポテトスナック、雞肉飯おにぎり、葡萄汁(ジュース)を食しました。日本の食べ物は基本的に味付けが濃いので相対的に台湾はスナックもおにぎりも薄味な印象でしたね。
ただ、日本メーカーのお菓子が大量にあって、日本は内需の国だったんだなと思わされたりもしました。
テレビをつけたら仮面ライダーWとか画質が悪いドラえもんとかが放送されていました。番組表を見ると鬼滅の刃とか水星の魔女とか神達に拾われた男とかをやってます。
起きてテレビをつけたらクレヨンしんちゃんをやってたのですが、アンタッチャブルのザキヤマ回でローカライズできてるの!?と思いました。ケツだけ星人は規制がかかってアクション仮面で隠されます。
ほどほどにチェックアウト。
ホテル近くの店で朝食。ピリ辛の牛肉麵を喫しました。後から考えると、台湾の飲食店は「安くて少ない」が基本のようでここは「高くて多い」という少し変わったタイプの店だった模様。
歩いて桃園站*1の方へ移動しました。
213系のバスで移動する予定だったのですが、何故か乗る予定だったバスが来ないまま50分待つことに。まあそういうこともあります。
日帝統治時代に建てられた桃園神社をそのまま桃園市忠烈祠*2に変更したところです。他の神社は取り壊されたなかでここだけ建物を残しておいたおかげで観光地として栄えていました。
境内には屋台などが並んでいました。一つ、日本から来た「宮島焼きそば」?という店がありました。「宮島って広島のか~?」などと話しながら通り過ぎてると屋台の人も「うわ、日本人だ」とか言ってました。
普通の神社では公開されない本殿も公開されています。本殿の方は忠烈祠、入口の方が神社史跡となっていて、つまりもう神社ではないところだから公開して良いんでしょう。
神社史跡の方は神社っぽいものがたくさんあるので普通に参拝しました。
せっかくなので売店でお守りを購入。ここはなんと日本の LINE Pay と互換性ありました!クレジットカードでも支払えるみたいですけれど。
「大丈夫」は中国語では字義のとおり「だいじょうふ」の方の意味しかないのでおもしろ日本語として売ってるんでしょうね。
喉が渇いたのでセブンイレブンで「PowerBOMB」なるエナジードリンクを購入しました。炭酸が弱いファンタグレープみたいな味ですね……。
桃園神社の次は新北市の竹林山觀音寺へ。バスで行っても良かったのですが、また待たされても困るのでUberで行きました。
明らかに日本のお寺とは違う雰囲気で良かったですねえ。
免費*3 で線香が配布されているのでお参りしました。
その後は MRT 林口站へ徒歩移動しました。4km を町並みを見たりしながら歩きます。
クロネコヤマトのトラックを見かけたり、くまモンとコラボしたレンタサイクル(なんで?)があったり、「必勝の巨人」*4があったり、謎のステーキ屋(日本にもあるチェーンかと思ったらここにしかなかった)があったりしました。
ちなみに、必勝の巨人は本当に巨人型のピザがあるらしいです。
喉が渇いたのでファミマで椰子水を購入しました。ココナッツ臭くて水分補給には向かず……。一気に飲み干したあとに烏龍茶も購入です。なんと茶葉入り。
店員が店の前で休憩しててのどかな雰囲気でした。
その後、極上な塾とかATM併設の小学校とか「健康・活発・快楽」がモットーの幼稚園とかを通過すると林口站に到着。
MRT は空港の方からやってくるので旅行客がたくさん乗っていました。ちなみに飲食禁止です。
台北に着いたら同行者の両替のため新光三越へ。やはり街なかの方が空港よりレートが良いという例に漏れず、空港より良いレートでした。
場所 | レート [台湾圓/日本円] |
---|---|
成田空港 | 4.98 |
桃園機場 | 4.88 |
新光三越 | 4.78 |
クレジットカード | 4.58 |
丸亀製麺には「豚骨うどん」なるメニューがありました。ちょっと興味はありましたが食べていません。
その後は荷物を起きに「グリーンワールドホテル中華」へ移動。狙ったわけではないのですが、なんとアニメイトまで数十メートルという立地でした。ちなみに、近くにはとらのあなもありました。
アニメイトは日本の漫画や小説の翻訳版が多かった印象です。グッズコーナーではラブライブコーナーが棚1つだったのにLiyuuコーナーも棚1つという規模でした。
レジには撮影禁止のサイン色紙が飾られているのですが、進藤あまね(進藤天音)と並んで木谷高明のサインがあってちょっと笑ってしまいました。
その後、とりあえず中正紀念堂を見に行くことにしました。
まず通り道にある總統府をチェック。日本で言うところの首相官邸に相当します。昼に行ったら中も見学できたようです。
ということで中正紀念堂へ到着。中正とは蔣介石のことで、建国の父として祀られています。
1時間ごとに衛兵交代式があるのでそれを見ようと走りました。いいポジションで見るなら早めに場所取りする必要ありそうです。
喉が渇いたのでカルピスウォーターを購入。カルピスウォーターの味がします。ついでにジュンスイホなる謎の飲み物があって気になったのでその写真です。
台湾ではポカリを飲んでる人は多かったのですがアクエリアスは見かけなくて売ってないのかなと思ったらここの自販機に売ってました。
上信饌玉という指原莉乃激推しお菓子の店へ。確かにクセになる美味しさです。
リリミュウのスタッフさんがこの世で一番美味しいお菓子くれた😭😭台湾の😭😭😭😭😭😭ひさしぶりにあえた😭😭😭😭😭 pic.twitter.com/nfQwIx3G3y
— 指原 莉乃 (@345__chan) 2023年2月21日
お菓子も買ったのでMRTで台北101へ。
MRTから出たときに「どこだ?」となったら真上にありました。台北101はブルジュ・ハリファに抜かれるまで世界一高いビルだったことで知られます。
チケット売り場がかなり並んでますが無人のチケット販売機でも買えました。無駄に並ばずに済みました。
士林夜市に行こうと思ってたのですが、そこそこ距離もあるので寧夏夜市に変更しました。ビーフンを買ったら袋に直入れでエコやねえという気持ち。
もっと食べれば良かったかなという気持ちもなくはないですが、雰囲気楽しめました。臭豆腐に店の前だけ明らかに人が減るのがちょっとおもろいです。
ほどほどに堪能したのでホテルに戻ることに。
途中で台北站の地下街を見たところ、中野ブロードウェイみたいなオタク街が広がっていました。
この日だけで8kmくらいは歩いたはずなのでホテルに戻る頃にはくたくたです。台北についてから足満足というマッサージチェーンが目についていたので、ホテルに一番近い店舗に行きました。
程よい気持ちよさで素晴らしく店名に偽りなしでした。
3日目朝食はホテルにて。お粥・豆乳が朝食の定番らしくホテルにも常備されてました。
ホテルを出たら臭豆腐みたいな臭いがしたんですが、近隣に飲食店がなかったので謎のままです。工事現場の臭いだったのかもしれないです。
9時開場だと思って博物館に行ったら9時半だったのでもうええや!と行かないことにしてしまいました。今思うと行っても良かったかも。
通り道に怪レぃラーメン屋がありました。「見」が簡体字の见なのが香ばしさ満点。
駐輪場で見かけた「機車停車場」の文字。「機車」は大陸だと機関車ですが台湾ではオートバイを意味します。台湾はスクーターが非常に多かったです。
地下鉄に入ったらダンス広場みたいなところがあり、賑わってました。
台北市警察が誇る人気コンテンツ「詐術廻戦」。反詐領域展開で戦うぞ。
高速鉄道で移動することにします。そういえば表記が台北だったり臺北だったりするんですね。
外国人専用の高速鉄道の乗り放題券を買おうとしたら「前日までに購入が必要」という大ミス。このため高雄行きを断念して目的地を台南のみとすることにしました。
MRTと異なり飲食OKなので駅弁も売っています。
台北を出発したら次は板橋。「板橋」は日帝時代に命名されてるので「いたばし」と読んでも間違いではないでしょう。ちなみに、MRT では板橋駅の隣は府中駅です。
台湾高鐵では東海道新幹線では引退した700系新幹線と同系列の700T型が走ってます。車内の感じも東海道新幹線と同じ感じですが、自由席に立ち乗り客が多いなど混雑も激しかった印象です。
2027年から東海道新幹線でも使われる最新機種のN700Sを導入していくそうです。
高鐵台南站に着いたのですが、ここは台湾鉄道では沙崙站というところで中心街の台南站はまた別です。たとえるなら新横浜駅が「新幹線横浜駅」を名乗っているような感じです。
ということでさらに移動します。
台南の歩道は段差だらけでガタガタなので注意が必要でした。
茶屋で一服します。
一服して外に出るとなんだか賑やかな集団が歩道を練り歩いていました。
そうして台南の目的地林百貨へ。日帝時代に日本人の林さんが設立した林百貨店の建物を使っています。昔のエレベータなどが展示されていたり、屋上に神社があったりと歴史を感じさせてくれます。
高雄に行かないということで時間は有り余ってるので台南市美術館へ。正直よくわからず。
近くにある台南孔子廟へ。台湾で最も古い孔子廟だそうです。日本語の説明文もあり、美術館よりわかりやすかったです。
台湾だけど広東火鍋の店に来てしまいました。新光三越 西門店の中にある澳們打邊爐という店で、「澳們」はマカオを「打邊爐」は広東火鍋を指しています。
台北では日本語が通じる店ばかりでしたが、さすがにここでは日本語は一切通じず。
四川火鍋と違って辛さは控えめで自分で薬味を入れて味付けしていくタイプ。メインの肉以外はおかわり自由で白飯・野菜・ドリンクバーなどなど食べ放題で非常に満足でした。
澳們打邊爐の下の階にはアニメショップが展開してありました。期間限定なのか常設なのかは未確認です。
日本では見たことなかったぼざろキャラパネルがおいてありました。等身大かは謎ですが足が浮いてるので結構大きいです。
新光三越は百貨店なので烏龍茶やパイナップルケーキなどのお土産も買うことができます(そもそもパイナップルケーキ目当てで来てます)。
クレジットカードで支払えたのですが、海外旅行定番の注意点「クレジットカードは現地通貨で支払う」が登場しました。現地通貨と日本円が選べるときがあるのですが、たいていぼったくりレートなので現地通貨の方が良いですね。
さすが新光三越というべきか店の前のバス停から高鐵への直行バスがありました。
広告でタレントの名前載ってるのわかりやすいなという話をしたり。
夜遅くということもあり店はどこも閉まってますが、便利商店セブンイレブンだけは開いています。
おにぎりとブルーベリーサワーで最後の晩餐。
深夜2時(日本時間3時)過ぎに出発して朝7時頃に到着というなかなかなスケジュールで帰路に付きました。お疲れ様でした。
コロナで1週間寝込んだこともあり下調べがほとんどできてない。困った。
とりあえず用意するものと行き先だけ書く。
土曜と日曜午前を台北周辺、日曜午後を台南・高雄に当てようと思う(適当)。全然下調べしてないので適当of適当。
都市間の移動は台湾高速鉄道で。
推しの卒業・引退が悲しすぎて泣いてたら過呼吸になりかけて手がしびれたことありますか。私はあります。
ということで「ナナニジ夏祭り2023 東京夜公演 白沢かなえ卒業スペシャル」を終えました。
6/4(日)に卒業発表されてから数日は何も手につかず毎晩涙を流し泣きすぎて過呼吸にすらなる始末。果たして無事最後のライブを見届けられるのかと思っていたくらいです。そこから握手券の振替トーク会などを経て少しずつ気持ちの整理がついてラストライブは非常に晴れやかな心で迎えられました。笑顔で終わりたいと話していたとおりファンが笑顔で終われるようにいてくれたんでしょう。
絶対に楽しもうと臨んでその通り楽しめたので悔いのないライブだったなと。「キウイの主張」のサプライズなどライブパートは本当に楽しくてアンコールの挨拶まで涙すら浮かばなかったです。挨拶を終えたあとに笑顔で記念写真を撮るのも最高でした。あんなに良い写真が他にあろうかという写真ですよ。
その挨拶なのですが、丸山あかねちゃんが声を出せなくなってしまうのが悲しいという流れで「数年後に丸山あかねちゃんのことを思い返してくれたら嬉しい」という言葉に運命を感じざるをえませんでした。『アクエリオンロゴス』BD7巻のブックレットでシリーズ構成の熊谷純による締めの言葉が好きなんですが、全く同じことを言っています。そういえば推したのって考え方が近かったのもあるなあと思い出したりしました。考え方の話ではないですがSHOWROOMかなにかで「『真夜中のX儀典』を読んでる」みたいな話があって、作品の知名度の割に自分が読んでる漫画が出てきてビックリみたいなこともありました。
自分もちょうど節目になりそうな転機を迎えるかもしれない状況にいるので、白沢かなえではなくなった第3の人生を見据えたスピーチにあまりにも共感できてしまいました。かなえちゃんも「人生はワルツ」を選出するだけあって良い歌詞です。
ライブ後に終電逃すまで飲んでスパに泊まったんですが、そこでワンピース ワノ国編を一気読みしてあまりにも感情移入できてしまいましたね。ワノ国編は成し遂げられなかった者と意志を継ぐものみたいな話をやっててまさにそういうことなんですよね。あとは「東京ドームに立ちたかった」は「海賊王になる」「ワンピースを見つける」みたいなことなわけですよ。それを笑った奴らを皆殺しにしてきたというキッドもシャンクスに初手で壊滅させられたわけです。
ということで「かなえちゃん、あいたいよありがとう」とするのが美しいかもしれないですね。
いや、本音をいえば「かなえ!結婚してくれ!!!!!」なのですけれども!!!「今後のキャリアについて相談したければ Twitter、インスタ などへ DM よろ~」なわけですよ。しかしまあ、この未練こそがアイドルの卒業の本質に近い感情なのかもしれないですね。
終わりでーす(単独と被るんじゃないよ…)(ナナニジのライブと被らないでくださいよー!!!)